「Firefox 31」登場、安定性やセキュリティの強化が中心のリリースに

 Mozillaは7月22日、WebブラウザFirefoxの最新版「Firefox 31」をリリースした。大きな機能変更はなく、安定性やセキュリティの強化、マルウェア対策機能の追加などが行われている。デスクトップ版のほか、Android版も同時にリリースされている。

 リリースサイクル通り、6月中旬に公開されたバージョン30から6週間での最新版リリースとなる。変更点としては、まず新規にタブを開いた場合に表示される「新しいタブ」画面内に検索バーが追加された。

 安全面も強化し、ダウンロードしたファイルにマルウェアが含まれていた場合、これをブロックする機能が統合された。Googleの提供するGoogle Safe Browsing APIを使用してファイルの安全性を検証する。また、Windows版とMac版でペアレンタルコントロールのための機能として、「Prefer:Safe」HTTPヘッダーの送信に対応した。OS側がペアレンタルコントロールを有効化しているかどうかを判別し、有効な場合ユーザーが訪問したサイトやサービスに対しこのHTTPヘッダを送るというもの。そのほかOpenType MATH tableの部分的な実装、HTML5のWebVTTの実装といった機能追加も行われている。

 Windows版では、OGGおよびPDFファイルをWebブラウザ内で再生/表示できるようになった。明示的にこれらのファイルを開くアプリケーションを指定することも可能。

 開発者向けツールでは、アドオンでJavaScript Debuggerを走らせるAdd-on DebuggerやCanvas Debuggerなどが加わり、Code Editorの改善など既存機能も強化した。

 Android版ではホームスクリーン上の既存のパネルの並び替えが可能となり、同期タブをオンデマンドでリフレッシュできるようになるなどの新機能が加わっている。

(2014年7月28日追記:本記事は当初『「Firefox 31」リリース、世代別ガベージコレクションを搭載』とのタイトルでしたが、Firefox 31のベータ版で有効化されており、正式リリース版でも搭載予定だった世代別ガーベージコレクションはリリース前に安定性の問題から正式版での有効化が見送られていました。そのため本文およびタイトルをそれに即したものに一部修正しております。)

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