NSA、EAL5レベルのセキュリティソフトウェア「Tokeneer」をオープンソースに

 米AdaCoreは10月6日(米国時間)、米国家安全保障局(NSA)が出資するセキュリティ技術「Tokeneer」をオープンソースとして公開した。これにより、個人や学術界コミュニティによる安全性の高いシステム開発を促進する。

 Tokeneerは、バイオメトリクスID認証ツールのアクセス管理などに利用されるセキュリティソフトウェア。エンジニアリング企業の英Praxis High Integrity Systemsとの提携により、AdaCoreのプログラミング言語「SPARK Ada」と開発環境「GNAT Pros」を利用して開発した。

 高度なセキュリティを特徴とし、Common Criteria(CC)のセキュリティ評価基準としては高レベルの「Evaluation Assurance Level(EAL)5」に合格するレベルとしている。また、開発のコスト効果や生産性も特徴で、コード数は1万行以下、作業は260人日で、欠陥発見数は1件にとどまっているという。

 今回、Tokeneerの要件、セキュリティターゲット、仕様、設計、ソースコードを公開する。これにより、個人や学術界コミュニティの利用を促進し、高セキュリティシステム開発を大きく前進させるとしている。また、コスト効果の高い高度なセキュリティソフトウェアを提示することで、研究開発や教育に役立てられるとしている。

米AdaCore
http://www.adacore.com

Tokeneer Project
http://www.adacore.com/home/gnatpro/tokeneer